「最近食べすぎたわけでもないのに、お腹だけ出てきた気がする…」
「お腹周りが硬く、常に下腹が張っている…」
「ダイエットしても、お腹まわりだけなぜかスッキリしない…」
このような、毎日鏡を見るたびに気になるぽっこりお腹で悩みを抱えている女性の方、多いのではないでしょうか?
これは単なる「脂肪太り」ではなく、「腸の状態」が大きく関係している可能性があります。
実は、女性のぽっこりお腹の最大の原因は、腸の働きの低下によって、便やガスが溜まっていたり、水分の排出ができず、お腹に溜まっているのです。
そのため、ただ運動したり食事制限をしても、根本的な改善にはなりにくいケースも。
そこで注目されているのが「腸もみ」です。腸に直接アプローチすることで、お腹の内側から改善していくアプローチが、いま女性を中心に話題となっています。
今回は、ぽっこりお腹の原因と腸との深い関係、そして腸もみでなぜ改善が期待できるのかを詳しく解説していきます。
なぜぽっこりお腹になってしまうのか?
ぽっこりお腹の原因として考えられるのは2つ。
「長期的なストレス」と「腸の圧迫」です。
まずストレスから説明していきます。腸というのはストレスにとっても敏感です。ここで多くの女性がイメージするストレスは、心的なストレスだと思うのですが、ストレスを引き起こす原因(ストレッサー)はそれだけではありません。
環境要因(暑さ・寒さ・冷たい・熱いなど)、化学物質(タバコ・アルコールなど)、生物的要因(細菌、ウイルス、カビなど)も腸ストレスの原因となります。
また腸の働きは”自律神経”という体内の自動調節機能に制御されていて、交感神経(活動モード)が優位の時は腸の動きは抑制され、動きが鈍くなります。
それに対して、副交感神経(休息モード)が優位の時は腸の働きは活発になります。ストレスが一時的なものであれば、特に大きな問題はありませんが、長期にわたってストレスを受け続けると、腸の動きが常に抑えられて、動きが鈍くなってしまいます。
これによって慢性的な消化吸収不良を起こし、腸の中で長く食べ物が停滞します。
次に腸の圧迫ですが、ぽっこりお腹の女性の腸を観察すると、腸が下腹部まで落ちている人が多くいらっしゃいます。これを腸下垂(ちょうかすい)と言います。
腸(小腸と大腸)は本来肋骨付近から下腹部まで広く分布していますが、腸が下に落ちてしまうことがあります。これによって腸が圧迫されて、腸の動きがさらに抑制されます。
腸の動きが鈍くなってしまうと、食べ物は長く腸に留まるようになります。これにより、固形物や水分がお腹に溜まりやすく、お腹が張ったり、ぽっこりお腹が起きてしまうのです。
ぽっこりお腹を放置すると…
ぽっこりお腹は見た目の問題だけではありません。腸の働きが落ちた状態が続くと、以下のようなトラブルも起きやすくなります。
1 慢性的な便秘や下痢
腸内に便が長くとどまっていると、物理的にお腹が膨らみます。また、便が古くなると発酵や腐敗が進み、ガスの発生も促進。これが腸内にたまることでさらに膨張してしまいます。
2 腸のむくみ
冷えや水分代謝の低下が起き、腸の組織に水が溜まってしまいます。こうしてお腹がむくんでしまいお腹のハリや重だるさの原因に。
3 腸の蠕(ぜん)動運動の低下
腸は独自の動きがあって、芋虫のように腸を縮めたり膨らませたりして、内容物を前に押し出す機能があります。
これを腸の蠕(ぜん)動運動と言います。ぽっこりお腹になっている人の多くは、腸が本来の位置から下腹部に落ちて圧迫していることが多くあります。
これによって腸の蠕動運動が阻害され、食べ物を前に押し出せなくなってしまいます。
4 肌荒れや吹き出物の増加
食べ物が長い間腸に留まると、悪玉菌が増え腐敗が起きます。このような腸内環境の悪化によってその影響が肌の状態に現れ、肌荒れや吹き出物が出やすくなります。
5 免疫力の低下
腸には「腸管免疫」というものが存在し、食べ物の中に混じって入ってきたウイルスや細菌を見つけて退治してくれます。長期的なストレスや腸の圧迫により、腸の免疫機能が正常に働かなくなります。
6 自律神経の乱れ(イライラ・不眠)
ストレスと腸の状態は常にお互いに影響しており、腸の状態が慢性的に悪くなると、ストレスにも弱くなってしまいます。それによって、負のスパイラルに陥り、イライラや焦り、不眠など精神の不安定などさらに悪化してしまいます。
7 代謝の低下による冷えやむくみの悪化
腸の機能低下に陥ると、水分の排出ができなくなります。水分は下半身からお腹に溜まりやすく、別名「水便秘」とも呼ばれます。放置すると、リンパの循環機能が低下し冷えや全身のむくみにつながります。
腸は「第二の脳」とも呼ばれるほど、心身の健康と密接につながっています。つまり、ぽっこりお腹を放置することは、健康全体に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
ぽっこりお腹が腸もみによって改善する理由
ここまでぽっこりお腹によって起こる体の悪影響をお話ししましたが、諦めることはありません。ぽっこりお腹は腸もみで改善します。
ではそんな腸もみとは一体何なのか?そしてなぜ腸もみがぽっこりお腹の改善につながるのでしょうか?これらについて解説していきます。
腸もみとは?
腸もみとは、お腹(主に小腸・大腸周辺)を手技によって優しくほぐし、腸の血流とリンパの流れを改善し、腸本来の動きを取り戻す手法です。
便秘解消やガスの排出を促すだけでなく、自律神経や免疫系を整える作用もあると言われています。
腸もみで得られるお腹内部の効果とは?
1 腸のぜん動運動が活性化される
腸が本来持っている「動き(ぜん動運動)」が活発になることで、便の移動がスムーズに。長年の便秘が改善され、腸の中に溜まっていた老廃物やガスが外に出やすくなります。
2 水分(リンパ液)の排出が促される
腸を外から刺激することで、腸内に溜まった水分(リンパ液)が動きやすくなり、尿として排出されやすくなります。これにより、次第にお腹の張りや膨らみが即座にスッキリしていきます。
3 内臓の位置が整い、下垂を予防
腸もみによってお腹周りの筋肉や膜組織が柔らかくなると、内臓が正しい位置に戻りやすくなります。これが「ぽっこり下腹」が平らになる大きな要因の一つです。
4 自律神経の乱れが整う
腸を優しくマッサージすることで、副交感神経が優位になり、リラックスモードに。これが腸の働きをより高め、睡眠の質やストレス耐性の向上にもつながります。
腸もみは、お腹の「見た目と機能」の両方に効果がある!
ぽっこりお腹は見た目の問題だけでなく、体内の不調を表すサインでもあります。
無理な運動や食事制限だけでは改善しない場合、腸の状態を整えるアプローチが効果的です。
腸もみは、身体の内側からぽっこりお腹を解消し、同時に全身の健康バランスを整える一石二鳥のケア方法。
「最近、お腹がぽっこりしてきたな」と感じたら、ぜひ腸に意識を向けてみてください。あなたのお腹は、腸が整うことで自然とスッキリしていくかもしれません。