「なんだか最近、お腹が張る…」「便秘が続いて肌も荒れがち…」
そんなお悩み、実は“腸の疲れ”が原因かもしれません。
現代の女性は、ストレス、そしてそのストレスから甘いものや冷たいものをつい摂りすぎる、またクーラーによる冷え、運動不足などで常に腸に負担がかかっているんです。
そんなあなたには腸のケアが必要です。そこでおすすめなのが、「腸もみマッサージ」です。
中でも注目なのが、自宅でできるセルフ腸もみ。お金をかけずにすぐに始められ、道具も不要で、自分のペースで毎日続けられるのが大きな魅力です。
今回は自宅でできる腸もみマッサージのやり方をご紹介するとともに、効果を最大限に出すために知っておいて欲しい腸の基礎知識、腸もみマッサージをするにあたっての注意点についてもお話ししていきます。
目次
【腸もみの効果】なぜマッサージで腸が元気になるの?
腸はストレスに弱く、負担がかかり続けると動きが弱ってしまいます。そうなることで、便秘やガスだまり、お腹の冷え、むくみに繋がってしまいます。
腸もみマッサージは、腹部にやさしい刺激を与えることで腸の動きを活発にし、腸を整え、これらの症状を緩和する効果が期待できます。
セルフ腸もみを始める前の4の注意点
腸もみは、正しく行えばとても安全で効果的なセルフケアです。でも、間違ったタイミングや方法で行うと、かえって逆効果になることも…。
以下の4つのポイントを意識して、安心・安全な腸活ライフをスタートしましょう!
お腹は「空っぽの状態」で行う
食後すぐの腸もみは、消化中の腸に負担をかける可能性があります。特に胃や十二指腸が動いている食後30分〜1時間以内は避けるのがベスト。
おすすめのタイミングは:
・朝起きてすぐ(空腹時)
・夜寝る前(食事から2〜3時間空けた後)
《POINT:食後にお腹を触って「まだ重いな」と感じたら、無理せず時間を空けましょう。》
腸の位置を理解しておく
腸はお腹の中で「なんとなくこのへんにある」ではなく、ちゃんとルートがあります。
小腸はおへそ周りをうねるように存在し、大腸は「コの字型」にお腹を通過しています。
これを理解しておくことで、
「どこを押しているか」
「どこが滞っているか」
を意識しながらマッサージができ、効果がぐんと高まります。
《POINT:「右下から始まり、上→横→下→左下」と、大腸の流れに沿って行うと◎。》
強い力では行わない
腸もみはゴリゴリと揉みほぐすマッサージではありません。腸はとてもデリケートな臓器なので、強く押しすぎると筋層や神経に負担がかかることがあります。
目安は、「痛気持ちいい or 心地よい」と感じる程度。
特に便秘でお腹が張っているときは、無理せずやさしく撫でるように行うことから始めましょう。
《POINT:最初は「手のひら全体」で撫でるだけでもOK!継続がなにより大切です。》
腹部に痛みや強い違和感を感じる場合は行わない
腸もみをしていてズキズキした痛みや強い不快感、圧迫感を感じる場合は、すぐに中止してください。
これは腸の疲労や炎症、ガス溜まりなどが原因である可能性があり、無理に押すことで悪化することもあります。
特に以下のような場合は要注意:
・激しい腹痛や違和感があるとき
・お腹が異常に張っているとき
《POINT:手術後間もない時期・妊娠の可能性がある時の腸もみマッサージは避けよう。不安を感じたら、自己判断せず医師や専門家に相談を。》
腸の位置を知って、マッサージの効果をアップ!
腸もみをただ“なんとなく”やろうとしていませんか?
実は、腸の位置を正しく知ることが、マッサージの効果を格段に高める秘訣です。
腸は私たちのお腹の中に長く複雑に折りたたまれて存在していますが、ポイントさえ押さえればセルフマッサージもより的確に行えるようになります。
小腸の位置
小腸は、胃の出口から始まり、大腸に接続するまでの細くて長い器官で、全長は6~7メートルにも及びます。
小腸はおへそを目安に!
目安位置:おへそから上下左右に約5cm〜10cmの範囲
感覚としては、おへそを中心に「うねうね」とらせんを描くように広がっている。
小腸は空間を効率的に使って、お腹の中央あたり(おへその周辺)に収まっています。特にマッサージの際は、おへその周囲をやさしく円を描くように撫でるのが基本です。
小腸をマッサージする際のポイント
小腸は吸収の役割が大きく、リズムよく優しく撫でることで血流も促進されます。
強く押しすぎず、腹部が張っている時は軽く触れるだけでもOK!
大腸の位置
大腸は長さ約1.5mで、小腸をぐるっと囲むように配置されています。
構造は「上行結腸 → 横行結腸 → 下行結腸 → S状結腸 → 直腸」という順序でつながっています。
大腸は大きな「コの字」をイメージ
大腸は小腸の周りを囲うように、下は骨盤から上は肋骨の下まで、「大きなコの字型」をしています。
大腸の部位 | 体のどこ? | マッサージの目安 |
上行結腸 | 右下腹部(右の骨盤の上)〜右の肋骨下 | 右の腰骨あたりから肋骨下まで縦に上がる |
横行結腸 | 右肋骨の下〜左肋骨の下(おへその上) | 肋骨のラインに沿っておへその上を横断する |
下行結腸 | 左肋骨の下〜左の骨盤上 | 左の肋骨下から腰骨に向かって下がる |
S状(えすじょう)結腸 | 左下腹部(左の骨盤のやや内側) | 下行結腸から内側に曲がりながら左下腹部へ |
直腸〜肛門 | 骨盤の奥(恥骨の後ろあたり) | マッサージでは刺激しにくいが、S状までの流れを意識することで促進可能 |
大腸をマッサージする際のポイント
肋骨の下ふちと骨盤(腰骨)を目安に、「大きなコの字型」を描くようにマッサージすると効果的。
特にS状結腸(左下腹部)は便がたまりやすい場所なので、少し念入りにほぐすのがおすすめ。
腸もみ前にイメージしておこう!
腸もみを行う前に、自分のお腹に手を当てて次のようにイメージしてみましょう。
- おへその周りは小腸ゾーン
- 右下から「コの字型」に大腸が走っている
- 左上(左結腸曲)と左下あたり(S状結腸)で詰まりやすいので要チェック!
このように腸の「通り道」をイメージすることで、力加減や押す方向も自然と正確になり、腸の動きも活性化されやすくなります。
「腸もみマッサージ」実際のやり方完全レクチャー【初心者でもできる】
腸の位置がわかったら、いよいよ実践していきましょう!
ここでは、自宅でできる腸もみマッサージのやり方を、初めての方にもわかりやすく、5つのステップでご紹介します。
特別な道具は一切不要。自分の手と、少しの優しさがあれば十分です。
ステップ0:準備と姿勢を整える
▶ こんな状態で始めよう:
・お腹が空いている時(食後2〜3時間空ける)
・体が温まってリラックスしている時(入浴後や布団に入る前など)
・腸が緩みやすい姿勢(仰向けで両膝を立てた状態がGOOD‼︎)
《ワンポイント:手が冷たいとお腹が緊張してしまうので、手をこすって温めてから始めましょう。》
ステップ1:まずは小腸から。おへその周りを“の”の字にさする
小腸ゾーンをやさしく刺激!
両手の指先または手のひらで、おへその周囲を時計回りに円を描くように撫でましょう。
圧は軽く、心地よい程度でOK。
腸の状態を満遍なく観察するように。腸を「これから動くよ〜」と目覚めさせるような気持ちで。
ステップ2:おへそ周りに固い部分がある場合
おへそ周りを入念に触ってみましょう。なんだか固い部分が見つかるかもしれません。
固い部分が見つかったら、今度はそこに指3本(中指・薬指・小指)を揃えて縦にして、背中の方向にゆっくりスーッと入れていきます。
ズーンとする鈍い感じや、カツっとさらに固いものを感じるような感触が得られます。
そのまま深く差し込んだ状態で10秒から20秒静止します。しばらくするとゆっくりと緩んでいくのがわかります。
おへその周りは固くなりやすい場所が多く、他にもいくつか存在する事がありますので、場所を変えて探してみましょう。
《ワンポイント:おへそから半径5〜10cmの範囲を意識。小腸が集まっているゾーンです。固さが頑固な場合は、時間をおいて何度か行うのがおすすめ!》
ステップ3:「大腸ルート」に沿ってマッサージ
今度は大腸の通り道に沿って手を動かします。
大腸は「右下 → 右上 → 左上 → 左下 → 下腹部」へと流れています。これに沿ってマッサージしていきましょう。
大腸の部位 | 位置の目安 | マッサージ方法 |
① 上行結腸 | 右の骨盤の上 → 右肋骨の下 | 手のひらで軽く押し上げるようにさする |
② 横行結腸 | 右肋骨の下 → 左肋骨の下 | おへその上を横にスライドさせるように |
③ 下行結腸 | 左肋骨の下 → 左の骨盤の上 | 上から下に向かって流すように撫でる |
④ S状結腸 | 左下腹部(骨盤の内側) | 指先で円を描くように優しくマッサージ |
《ポイント:各ゾーンを10〜15秒ずつ、2〜3セット繰り返すと効果的!》
ステップ4:左肋骨の下と左下腹部(S状結腸)は重点的に!
大腸は急に角度を変えたり捻れたりしている部分があり、構造上どうしても宿便がたまりやすい重要ポイントがあります。
人によってはやや硬さや張りを感じることも。
両手の指先で、「の」の字を描くように軽く揉みほぐします。
少し圧を加えつつ、息を吐くタイミングで押すのがコツ。
《ポイント:固すぎる場合は無理をせず、やさしく撫でるだけでもOK!》
ステップ5:両膝を左右に倒してツイスト腸もみ
次は腸を大きく左右に動かしてみましょう。手と足の動きを使って腸をツイストさせる方法です。
①まずは両手で右のお腹を外から内側(右→左)に寄せます。その時同時に立てている両膝を右にゆっくり倒してみましょう。
②今度は反対です。左のお腹を外から内側(左→右)に寄せます。その時同時に立てている両膝を左にゆっくり倒してみましょう。
《ポイント:お腹が固い人は、無理をしないように。膝を倒す角度は少しずつ行い、動いてきたらよっくり角度を広げていくようにましょう。》
ステップ6:仕上げの「深呼吸+お腹たたき」
マッサージの後は、腸の動きがゆっくりと整い始めます。
仰向けになって、両手をパーにしてお腹全体を軽く叩いてみましょう。その時に深呼吸をしながら行いましょう。
最後は「ありがとう」の気持ちでお腹をなでて、リラックスした状態で終了しましょう。
まとめ:毎日“5分の腸もみ”があなたの腸を変える
腸もみマッサージは、1回で劇的な変化が出るものではありません。コツコツと毎日の習慣にすることが、スッキリ腸への近道です。
また毎日自分で腸を触ることで、腸の状態や変化が分かるようにもなります。
「少し今日は腸に負担をかけたかな…。」など腸に対して労わる気持ちにもなれます。
✔ 朝の支度前に1分だけ
✔ 夜寝る前のリラックスタイムに
✔ お風呂上がりのついでに
無理なく、自分のペースで腸もみマッサージ続けてみてくださいね。
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